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バングラデシュ医療協力短期派遣に協力しました

 当院の宮崎亮医師(泌尿器科)、宮崎安子医師(小児科)夫妻が中心となって運営されている「新生国際医療協力基金」の活動の一環として、年に3~4回バングラデシュへ医師や医療スタッフを派遣しています。今回で37回となりました。
 2006年2月27日から3月7日にかけて宮崎亮医師、寺島左和子医師、申貞雄医師(現在、非常勤)の3人の医師により行なわれた、今回の海外医療協力活動について報告をお伝えします。
第37回 バングラデシュ医療協力短期派遣について  宮崎 亮(医師・泌尿器科)

2月27日より3月7日まで、バングラデシュへの短期医療協力が行われました。参加者は、私、宮崎亮(コーディネーター、泌尿器科)、申先生(内視鏡、内科)、寺島先生(形成外科専門医)。「働き場所」はボグラ病院、ジョイラムクラ病院、YAMAGATA・ダッカ・フレンドシップ病院です。

1週間で手術を31例、内視鏡も52例と、多数の患者に医療協力がなされました。

ボグラの病院では何度も停電があり、トーチと懐中電灯で手術をしました
 形成外科の患者は、唇裂、口蓋裂などが多く(あらかじめ、各病院で患者を「専門医が来るので」と集めてありました。)、噂を聞き遠くの村から町から、2日も3日もバスやリキャを乗り継いで来ておりました。

  ダッカのラーマン先生のところでは、はじめ「15、6例の患者が来ます」と言っていたのに、私たちが到着したときには約30人の子が入院しており、入院予備軍が更に60人おり、また、手術希望で登録された患者が600人ほどいるというのです。
「みんな最貧層の子どもたちで、日本のメディカルチームのため手術を待っています。」とのことでした。

 寺島先生は「自分で手術をする」ことよりも、「手術を教える」ことに重点を置き、ラーマン先生(弟、口腔外科専門医)、デビド先生(ボグラ)、ドクター・ルーシー(ジョイラムクラ・レマ先生夫人)に熱心に教えておられました。京大形成外科でティーチングスタッフだったとのことで、教えるテクニックは鮮やかに見えました。真夜中にお帰りになることもしばしばあり、寝ないで仕事をなさって下さいました。
 申先生は、内視鏡を集中的になされました。バングラデシュの人は、「おなかの病気」一寄生虫、胃潰瘍、胃腸炎、神経的なもの-を抱えているために、十分宣伝はしていなかったのに、「私も、私も‥」と、たくさんの患者が詰め掛けました。幸い新しく購入したビデオカメラが大活躍し、鮮明な画像に患者たちは驚き満足して帰っていきました。

  また、信州大学で学んだ泌尿器科のカレック先生が来てくれて、珊瑚状結石縦8センチ、横6センチ、厚さ4センチほどの大結石(携帯の半分くらいの大きさ)の摘出術や80歳男性の前立腺肥大症(TURP)約40グラムをけずりとる手術をしました。その術中に停電が10回ほどありました。

申先生は内視鏡をしました。最新医療ということで人気があり、みんな嬉しそうでした
4例手術された宮崎先生
 今回も、日本からの医師は3人。患者はとてもたくさん。働いても、働いても終わりはありませんでした。

  バングラデシュはテロ組織が活発に動いており、国内の政治は不安定、ストが毎日のようにあり、日々、4.5人は死傷者が出ていたとのことです。(不確実情報ですが)昨年の8月には、テロによる300ヶ所同時多発爆発事件があり、政府と野党の対立も暴力事件となることが多く、約7ヶ月の不安定、危険な社会情勢が続いています。ボグラ病院では、実弾をこめた自動小銃を持った陸軍兵士が、病院構内に24時間勤務で護衛してくれました。
  なお、国内テロは2月の末、テロの首謀者ラーマンが武装集団としてバングラデシュ北部に集結していたが、政府特殊部隊が攻撃、逮捕された。これを機に、長く続いた与野党の血を血で洗う激しい戦いも、野党側党首ハシーナの一方的闘争中止宣言で、一時集結された形となった-とのニュースが入っております。

  国内の政治、社会情勢が、極めて厳しい危険な中での医療活動でした。大きな病気もせず、事故、災害にも会わず帰ってこられたのは幸いでした。唇裂、口蓋裂の患者の母親が、手術を受けほぼ正常の顔になったのを見て涙を流しているのを見ました。厳しい試練を伴うバングラデシュ医療協力ではありましたたが今後も続けたい。」と思っております。

<3/15朝礼での講話より>


貧しい子供たちは手術を受けることが出来ません…     寺島左和子(医師・形成外科)

 唇裂口蓋裂は400~500人にひとり生まれます。日本では唇裂口蓋裂のできる形成外科医や口腔外科医がたくさんいるので、口唇裂は生後3ヶ月、口蓋裂は1歳半で手術します。歯茎の割れている場合は、8~10歳で骨移植をします。必要な場合は言葉の訓練も行ないます。

  乳幼児の治療費は無料ですし、修正術や歯列矯正も育成医療という医療費の援助があります。おかげでほとんど分からないくらいきれいに治るようになりました。


4歳の女の子、唇裂口蓋裂。今回口唇形成術のみ


  それに比べ、バングラデシュではこの手術が出来る医師は20人もいないので、手術できずにいる子どもたちがたくさんいます。末手術の大人も大勢います。

また医療保険がないので貧しい子どもたちは手術を受けることが出来ません。

入院して手術を受けるには、バングラデシュでは1~2万円必要ですが、それはバングラデシュの人たちにとってはとても高額で、貧しい人たちは払えません。

  新生国際医療協力基金が行って、手術費用の払えない子どもたちに手術を行ないます。手術費や入院費は基金から病院に支払われます。
 YAMAGATA・ダッカ・フレンドシップ病院には貧しい患者が、唇裂・口蓋裂の手術予約として600人以上登録されています。今回手術指導を受けたDr.ラーマンたちがその子たちの手術をしてくれますが、治療費は新生国際医療基金から支払われることになっています。

 1人でも多くの子どもたちが救われますように、皆様にはご寄付をお願いしています。どうぞ温かいご支援を賜りますよう宜しくお願い申し上げます。

(写真およびキャプションはすべて寺島左和子医師)

【郵便振替】 振替口座 00580-7-61280  新生国際医療協力基金(宮崎)

ダッカでは口腔外科医Dr.ラーマンに唇裂手術指導を行ないました
 

 

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